人が前に進めない理由は、意外とシンプルです

見えない海を泳いで分かった、「人が進めなくなる本当の理由」

もう気づけば5月のトライアスロンまで2ヶ月を切っていて、
いよいよ本格的な練習が始まりました。

というわけで、先日、
海に行って泳いできたんです。

今回、人生で初めてウェットスーツを着ました。

「着ると浮かぶから泳ぎやすいよー」と聞いていたのですが、
確かに、実際に入ってみると、すごく浮かぶ。

「お、余裕やん?」

と最初はちょっと安心しました。


ところが、でした。

楽だったのは、浮くことだけ。

それ以上に強烈だったのは、
海の中が全然見えないことです。

海って聞くと、沖縄とか、
あるいは透き通ったリゾートの海を
思い浮かべる人も多いかもしれません。

私もどこかでそんなイメージを持っていたんですが、
今回の海は全然違いました。
(それでも湘南ですぜ)

もう、ものすごい濁り方でした。

クロールで泳いでいても、
自分の手の先くらいまでしか見えない。

ちょっと大げさじゃなく、
本当に泥の中を進んでいるような感覚です。

プールだったら、水は透明だし、
底の線も見えるし、
どこに向かって泳げばいいかは
一目で分かる。

でも海は違う。

前も見えない。
下も見えない。
どこに向かっているのかも、
ちゃんとは分からない。

で、泳ぎながら思ったんです。

しんどいのは、
泳ぐことそのものじゃないんだなと。

見えないことが、
怖いんですよね。


人って、先が見えないだけで
こんなに不安になるんだなと、
海の中で妙に実感しました。

足はつくので怖くないはずなんですが、
濁っていて何も見えないことのほうが、
ずっと怖かったです。

この感覚、仕事でも
すごく似ているなと思いました。

会社でも、
目の前のことが見えていれば、
人は案外進めるんです。

多少しんどくても、
今どこにいて、
次にどこへ向かうのかが
分かっていれば、ちゃんと泳げる。

でも、それが見えなくなると
一気に苦しくなる。

大きな目標はある。
売上を伸ばしたい、
事業を広げたい、
もっと良くしたい。

そういう遠くの旗は立っている。

でも、現場の人間からすると、

「で、今どっちに泳げばいいんですか?」

が分からないことがある。

それは社長も同じです、

「どうしたら良いんだろう?」

しかも社長は社内の人間には
弱いところを見せられないので、
余計に悩む…

あそこのブイまで行けばいいのか。
今日はこのフォームを直せばいいのか。
今週はこの数字を見ればいいのか。

そこが曖昧だと、
途端に人は不安になるんですよね。

気合いが足りないとか、
根性の問題じゃない。

見えないから、怖い。
怖いから、進めない。

海で泳いでみて、
それがよく分かりました。


経営でも同じで、
方向性を示すことは
もちろん大事です。

でも、それと同じくらい、
いや、もしかすると
それ以上に大事なのは、

「目の前のどこを目指せばいいか」

を見せることなのかもしれません。

遠くのビジョンだけでは、
人は泳ぎ続けられない。

今日どこまで行けばいいのか。
何をもって前進とするのか。
いま自分はズレていないのか。

そういう小さな目印があるから、
濁った水の中でも前に進める。

KPIなんて言葉にすると
ちょっと無機質ですけど、
結局あれも

「見えない海の中のブイ」

みたいなものなんでしょうね。

現場が恐怖で止まらないための、
小さな目印です。


もちろん、海の練習を一回しただけで、
何かを悟ったみたいに言うのは
ちょっと大げさかもしれません。

でも、少なくとも私はあの日、
プールでは分からなかったことを
一つ学びました。

整った環境でできることと、
見えない環境でもできることは、
全然違う。

そして本番は、
だいたい後者です。

仕事もそうですよね。
会議室で話していると、
みんな賢く見える。

でも、現場に出た瞬間、
情報は濁るし、
状況は変わるし、
思った通りにはいかない。

そんな中でも進めるチームって、
能力が高いというより、
「見失わない工夫」
ができているチームなんだと思います。


さて、トライアスロン本番まであとわずかです。

海の練習も、あと数回あるかどうか。

正直、どこまで改善できるかは
分かりません。

というより、
泳ぎきれる自信が
全くなくなりました。笑

でも、今の私の目標は
立派なタイムじゃないんです。
とにかく完走、そして完泳すること。

それだけです。

でも案外、人はそのくらいの目標のほうが
前に進めるのかもしれませんね。
遠くの理想より、
まずは「沈まずに次のブイまで」。

あなたの仕事にも、
今そんな目印はありますか?

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